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6.ビハーラ活動の反省 (2)これまでのビハーラ活動

ビハーラ活動が10年を経たとき下記の6点の課題を取りあげました。それらに取り組み、その解決に向けて進んで行けば将来の展望が開けてくると考えたのでした。その10年を課題ごとに評価いたしました。

①ビハーラ研究機関の設置
この項目ではビハーラ理念の構築の積み上げ、ビハーラ臨床研究を進める機関の設置、研究会などの発表機会などを課題としたことでした。しかし、理念の構築をみても結局は個人の研究発表を主とした採用の範囲内でした。教学研究所でも研究部会ができましたが、ビハーラ関係者の期待するものと違い、結果は霧消しました。研究発表や研究誌の発行は、むしろビハーラの専門僧侶などの審議に時間を要し、時期尚早であった感は否めないことでした。
②ビハーラ組織の改革
「ビハーラ実践活動研究会」の会員による構成システムの廃止、教区ビハーラのネットワーク強化、コーディネーター役の醸成などが挙げられていました。この中で、「教区ビハーラ代表者会」は規約もできて整備されました。中央のビハーラ推進機関も「ビハーラ活動推進委員会」に一本化されました。そのもとで2つの専門部会が機能している現状です。ただし、専門性の高い問題に対応・検討するときあるいは助言が必要なときはどうするかが問われます。
③新カリキュラムの採用
この総括書が検討されていたときは、ちょうど養成者研修のカリキュラム改定作業が進んでおり、その採用時期でした。今回を含めこれまでに3度の改定が行われ、現行カリキュラムとなっています。ビハーラ活動を受け入れていただいている施設や病院側にも、この学びの実情を知って頂くと、どのような活動を展開するか協議しやすくなることです。
④情報収集とコーディネーター養成
この課題が出されたときは、急激にビハーラの出版物の発行が減少していて、
わずかに「ビハーラ通信」年2回だけとなっていました。近年、連区代表や教区代表者の会議等での情報の交換や収集がより緊密になされるようになってきております。
今日、社会のIT依存度が急速に高まった現状では、現在の本願寺ホームページ社会部からのアクセスによる方が迅速かつ低廉、高効果を生む状態となっています。
事実、「Google]でアクセスすると、「ビハーラとは」で16,000件、「ビハーラ活動」では25,600件、「ビハーラ本願寺」で8,190件(2010年1月現在)と膨大な閲覧量となっています。今後「アクセスしてよかった」という声が聞かれるような、名実ともに充実した「ビハーラ・ホームページ」作りが望まれており、また宗門の中にもすでに情報発信している方々とともにネットワークを組むことも急務となってきています。
情報の収集こそ、コーディネーター役割の一つです。その役割は、ビハーラ活動希望者を受付け、広報活動を企画し、施設や病院を訪問して調整し、学びの場づくりをし、社会的アクションを起こし、記録・統計などフェースシートをまとめ、広報活動をし、関係記事のスクラップや関係する機関を訪れるなどをする、多彩な役割が求められます。ビハーラ活動の早期には2期にわたってコーディネーター養成研修が実施されましたが、現在の養成専門部会の検討では続行しないことになっています。
⑤ビハーラ活動の啓発と人材発掘
ビハーラ創設当時、活動の啓発をいわれた理由は、宗門内の僧侶や寺院の体質問題と社会問題に関する関心の低さを何とか打開したいという思いがありました。また、ビハーラの社会期待を高めるための啓発が必要だったからです。
この課題は、教区ビハーラから常時中央の「ビハーラ活動者養成研修会」に応募する働きかけをすることに絞り提案しました。しかしここ10年の状況は、むしろうまくいっていない教区が少なくありません。今後とも、その要因を探り、継続して啓発と人材の発掘に努めたいことです。
⑥ビハーラ専門僧侶の認定と任命制度
この制度について、ここ10年以上養成研修専門部会にて検討を重ねてきました。専門部会での協議は継続中ですが、その実践において龍谷大学と宗門の連携がさらに重要になっております。
このたび龍谷大学大学院修士課程に実践真宗学研究科が設立されました。特に、ゼミに、
1.現実の苦悩を乗り越えるためのカウンセリング
2.現実の老病死への対応の中で生きる意味を見出すビハーラ活動
が挙げられています。これらの活動支援をサポートされることが、大学側で決定されるまでになりました。残るは、いち早くその認定を制度上確立して、受け皿を設けておかなければなりません。

ここまで「ビハーラ10年総括書」の「ビハーラの課題と展望」の項目が、どのようにここ20年を迎えるまでに取り組まれたかを概観しました。
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