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9.あとがき

私たちの教団には、寺院社会化論・寺院開放論・寺院再生論のなかで1870年代からの注目すべき福祉展開があります。1873年の京都療病院の開業式、1898年の看護婦養成所の開設、さらには全国各地で孤児院、感化院、育児院を開設してきた歴史を保有しています。
今日のビハーラ活動は寺院内活動にとどまらず、社会活動として深く病院や福祉の施設さらには在宅と関わってきました。それら社会に訴求力があるようにするには、3つの要点があります。ネーミング(名称)とキャッチコピー(スローガン)とパッケージ(提供できる形と内容など)です。これらは今後さらなる10年のビハーラ活動展開のいかんにかかわっています。
今日の社会状況からは、アドボカシーの実現要求に直面することも間々あります。すなわち、患者や老人自らの意思の表明の実現や権利の擁護、場合には代弁の取り組みも出てくることです。
ビハーラ活動によって、全日本仏教会でもビハーラ部会を組織化するよう促し、場合によっては請願陳情なども出てくることでありましょう。
本書は、様々な調査やアンケートを通し、分析・作成されています。一方、ビハーラ活動は数字や統計になじまないもので、具体的臨床の場によってこそ得られる内容が大切だという主張もあります。この点、本書では大部になることと作成期限もあり取り入れておりません。それは今後の「ビハーラ活動記録集」などの集約をまちたいと思います。また、このたびは客観的資料によってビハーラの動向や結果を精査することに重点を置いてきました。そのため「ビハーラと伝道活動の関係」「ボランティアとビハーラとの関係」「仏教ケア(ビハーラ・ケア)の特長」など取り扱っていない問題もあり、今後の事業に譲るところであります。
この作成に当たって教区ビハーラ代表者、およびビハーラ事務担当者の再三にわたる統計依頼、アンケート回答依頼に応じていただき、協力いただいたことに深甚の謝意を表する次第です。

以 上

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