更生保護施設の沿革と概要


更生保護施設について

更生保護施設は更生保護事業法に基づいて、法務大臣の認可を受けて更生保護事業を営む更生保護法人などの民間団体によって設置・運営されており、都道府県所在の法務省の出先機関である保護観察所がその指導に当たっています。更生保護事業のはじまりは、明治21年に設立された「静岡県出獄人保護会社」です。その後、政府の奨励のもと、全国に民間の保護団体により更生保護施設が設置されました。昭和25年施行の更生緊急保護法の下では、法務大臣の認可を受けて更生保護事業を営む者は、「更生保護会」と呼ばれ、主に財団法人又は社団法人によって営まれていましたが、平成8年施行の更生保護事業法により、新たな法人制度として創立された「更生保護法人」となり、その施設は「更生保護施設」とよばれることとなりました。
全国で101の更生保護施設が、犯罪をした人の立ち直りを助けるとともに、それぞれの地域の犯罪予防に貢献しています。

更生保護施設の分布状況

  男子施設 90
  男女施設 4
  女子施設 7

         

   全国の更生保護施設で保護した人員の推移(延人数)
      

更生保護施設の仕事と内容


更生保護施設の仕事

更生保護施設は、犯罪や非行をした人たちの社会復帰への第一歩として、入所者に宿泊場所や食事の提供、就職の斡旋、金銭管理や飲食などに関する生活指導をおこなうなど、再犯、再非行を防いで、社会の安全を守るとともに、二度と後戻りしないように手助けする施設です。

保護を受ける人たち

更生保護施設での保護は、保護観察所からの委託又は更生の保護を必要としている本人からの申請によって行われます。 

     

■施設の職員について
更生保護施設の職員は、昼夜を問わない厳しい勤務条件の中で、犯罪者処遇という困難な仕事に取り組んでいます。
 ■施設長
   更生保護施設の業務を統括する責任者です。
 ■補導主任・補導員
   入所者の生活指導・就労指導を行い、その相談に親身になって応じています。
 ■調理人
   施設入所者のために、朝早くから夜遅くまで、食事の世話をしている施設の母親役です。
 ■その他
   その他に、事務員、施設内で作業指導を行う作業指導員などの職員がいます。