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7.ビハーラ活動の今後 (2)ビハーラ活動の新しい動き

ビハーラの20年の今日では、困難な課題も多くあります。会員の減少、会員の高齢化、養成研修を終えたが教区会員になっていない人、さらにビハーラの現場要請があるという嬉しい要望があるのに応えられないこと、活動者があまりも少ないこと…まだまだあります。
しかし、今回の総括の中で、20年の歩みがあったからこそ生まれている胎動があります。

①組単位、単位仏教婦人会、寺院単位でのビハーラ活動が増えてきています
しかも会員も多く、活動場所も多く、活動回数も多いという好ましい方向で進んでいます。これは将来に大きく期待を持たせるものです。組織の始まりは、最初は点であり、点どうしが結びつき合って線となり、線が周りへの強い影響力によって面となってゆくことです。
②詳細な研修が求められつつあります
それは、養成研修を終えた人へのアフターケアの必要性から修了後の研修が必要だとはっきりわかってきました。また分野別の研修、段階別の研修、専門的研修などの希望する声が増えてきています。採否はいかにあれ、その必要研修を選別し、実行することが望まれています。
③ビハーラ専門僧侶の要望が強くなっています
いわゆるチャプレン・レベルの育成が期待されてきています。現場理論と現場スキルで、研修や現場でのリーダシップの発揮や確かな助言を受けたいという要望です。そこには、社会レベルに対応した、ビハーラ考究とその発表が欠かせません。「ビハーラ専門僧侶」育成の要望はビハーラ活動がスタートしてまもなく出てきたテーマでこれまで検討は続けられてきましたが、まだ結論に基づいて実行力のあるものにはなっていません。急務を要することです。
④「ビハーラ効果」が出ています
ビハーラの社会に与えたインパクトは大変強く、これまでの寺院や僧侶活動に対するイメージを大きく変えつつあります。
意欲ある僧侶・寺族・門信徒にとって、ビハーラ活動は大きな魅力であり、社会的接点が確実に広がっています。今後、ビハーラ総合施設の設立によって、これをキーステーションとしてより波及効果が広がることが期待されています。さらに、各領域の学会などにビハーラ発表が増えてきており、その理解者も確実に増加してきています。また、私たちのビハーラ活動が他教団に与えた先導的役割も大きいものがありました。

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