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6.ビハーラ活動の反省 (1)ビハーラ活動反省点

教区ビハーラ

反省内容

ビハーラ東北

・活動範囲が広く、活動も横手市に限られている(協力施設がある)

東京ビハーラ

・「なぜビハーラか」個別差異を乗りこえられない
・単なる社会福祉活動の一環と見られているが克服できない

ビハーラ長野

・「いつでも・どこでも・誰にでも」の特徴を
・「ゆるやかな共同体」との柔軟性を失ったのでは
・会員の高齢化、若手へのバトンタッチ

ビハーラ国府

・実践活動者が固定化してしまった
・拠点施設ごとで分散活動(地域活動ごとに差が大きい)
・「安らぎ」を会員も、入所者も感じているか

ビハーラ新潟

・発会以来、活動者が固定したこと
・養成研修を終えた人の会員活動が少ない

ビハーラ富山

・次世代の育成
・施設と担当者の固定化
・ビハーラ活動の本質となっているか

ビハーラ高岡

・発足15年が過ぎ、会員の高齢化と若年層の新入会員が不足している
・個人活動もあり、教区ビハーラで把握しづらい
・会員でなくてもビハーラ活動ができる点、組織的にどう動けばよいか
・居室訪問ができにくくなっているそのため法話会などが中心

ビハーラいしかわ

・4施設のうち定期的活動は2施設
・会員の人数が少ない
・地理的に施設まで遠い
・会員負担を軽減して活動を継続したい

ビハーラ福井

・活動者の固定化
・活動内容の固定化

ビハーラ岐阜

・活動施設の拡大は成果であったが、活動に出る実践者が固定し限られ、実践者不在という状況(幅広い活動者急増にためらいがあった)

ビハーラ東海

・休会となった施設が生じた
・実践活動の継続が困難

ビハーラ“シガ”

・重要なのは継続活動
・ビハーラコーディネーターの育成
・新しい活動者の募集
・活動者の高齢化が深刻

ビハーラ京都

・地域のアンバランス(北部と南部との一体化が困難)
・活動者の固定化(新会員の発掘・活動の流動性の確保)
・学習活動が不十分(テーマ・講師選定の課題)
・活動者のモチベーションアップ(継続性確保の問題)

ビハーラ奈良

・施設訪問に参加できる方々が、一部に限られている
・一般公開の「ナイトゼミナール」の参加者が少なくなったので、2001年から「奈良セミナー」に変更した

ビハーラ大阪

・ビハーラ活動を一般化する方向性「ビハーラというライフスタイル」のテーマを掲げる
・ビハーラを特化した専門家の方向性
・ビハーラ活動の周知の徹底と地道に活動裾野を広げる

ビハーラ和歌山

・活動と特養が一箇所にとどまっている
・訪問の病棟を発掘していきたい

ビハーラ兵庫

・医療機関との連携がとれなかった
・活動者の減少
・教化団体に広報(理解・説明)ができていないため、ひいては会員が少ない
・活動施設ごとの世話人の後継者育成が課題

ビハーラ山陰

・「ビハーラ研修」が会員対象にとどまっていた
・一般門信徒に対する啓発が不十分であった
・各組への啓発が不足がちであった
・僧侶・門信徒に医療・福祉説への勤務者が多いのに、実態把握、基本的調査をしていなかった

ビハーラ備後

・施設などでのビハーラ活動に参加する人が少ない
・本派施設以外での活動場所が少ない(活動場所が片寄っている)
・仏教婦人会院へのビハーラ活動の周知ができていない
・各お寺へのビハーラ活動への参加の働きかけができていない

ビハーラ四州

・個々活動と教区とが連携できなかった(全教区活動とならなかった)

ビハーラ備後

・施設などで活動に参加する人が少ない
・活動場所が片寄っている
・仏婦会員へ周知されていない
・お寺への働きかけができていない

ビハーラ安芸

・活動者が固定して、協力者が増えない
・活動がマンネリ化して広がりがない
・要望があっても人材難のため、長期にわたって応えられない

ビハーラ山口

・会員の高齢化・会員の減少傾向(新会員が増えない)
・県内四エリアで活動しているが温度差がある
・山口全体での活動が進んでいない

ビハーラ北豊

・公開講座など参加者の激減
・連続講座をすすめたが、活動者養成までには至っていない
・養成研修の修了者がビハーラ活動に参画していない
・病院や施設の活動要望にマンパワーの不足
・育成と活動参画がうまくいかなかった

ビハーラ福岡

・僧侶なかでも、寺院後継者の参加が少ない
・僧侶の会員は、門徒から僧侶になられた方が多い
・活動者が減少している若年層がいないリタイヤ組が多いので、60代の人を大切に育てたい
・教区担当者によってビハーラ活動に開きがある

ビハーラ大分

・年度ごとに活動も増え、教区内にビハーラ活動が拡がりつつある

ビハーラ佐賀

・一度に会っての活動は順調しかし、パターン化かしていないか変化を求めてもいいのではないか
・居室訪問をもっと活発にできないか

ビハーラ長崎

・施設などのニーズに応えきれない状況があり、現在、会員の増員が望まれている
・教区内での広報活動などビハーラ活動の周知を

ビハーラ熊本

・継続的活動会員の人数と実態がつかめなかった
・継続的呼びかけが不足していた
・講演会と活動で理念は浸透している

ビハーラ宮崎

・実践活動に取り組むことができなかった

ビハーラ鹿児島

・活動施設を増やすことができない
・活動者が固定している
・僧侶の理解が得られない

ビハーラ沖縄

・病院において宗教活動は断られる状態
・真に相手の心に寄り添うことができたという確信には至っていない

全体的に「会員の減少」「活動に出られない会員が多い」「会員の高齢化」「若年層の入会が少ない」といった課題、反省点をかかえているところが多いです。また、活動現場の要望に応えられないといった悩みも抱えておられます。
「ビハーラ活動者養成研修」をうけながら教区ビハーラ会員になろうとしなかったり、活動現場に出られないといった状況は、早く克服しなければならないことです。研修受講生には推薦の段階に、研修中に、また研修終える時、折にふれ活動者養成の目的にそってもらうように訴えかけるよう、関係者の努力が望まれます。
とくに、僧侶にビハーラ活動の理解がないとか、隔たりがあるといった意見は、僧侶の資質が厳しく問われていることですから、問題を共有する必要があります。

教区ビハーラからの報告で出てきた課題は以上ですが、次に「第13回ビハーラ活動全国集会」出席者のアンケート回答で見てみます。

この課題を見ますと、やはり「活動会員が少ない」59名、「会員が高齢化している」43名が多く、ついで「活動がマンネリ化している」22名「活動範囲が広く会員が集まりにくい」18名の順になっています。
止むことなく会員を増やす努力をする、若年層の参加を働ききかけることが、いかに大切かということになります。活動のマンネリ化は、いかにビハーラ活動が定着したかの証左にもなりますが、もっと幅広い活動をしたいとか、より魅力のあるビハーラ活動をしたいとか、同じ活動ではなく変化のある活動をしたいとの欲求でしょうか。よき助言を得て会員どうしの話し合い、病院や施設との話合いが大切でしょう。
教区ビハーラで一カ所に集まって行動するには、範囲が広すぎるというのももっともです。会合の場所を移動したり、ビハーラ活動の実践場所を住まいに近いところにするなど、工夫をして活性化した事例もあります。

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